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2004.06.30

勝ち組の負け犬

遅まきながら酒井順子『負け犬の遠吠え』(講談社)と小倉千加子『結婚の条件』(朝日新聞社)を読んだ。「負け犬」というネーミングが、実は「仕事は勝ち組」の確信犯的シングルが、より快適により快楽的に人生を送りたいために選んだ擬態であることは、酒井順子自身が記しているとおりだ。

小倉の本を読むと、事態はもっと深刻みたい。四大卒でキャリア志向の「負け犬」に対して、短大卒と中堅以下の四大卒(小倉は、学歴はほぼ日本社会の階層と並行しているという)で、強烈な結婚願望を持ちながら結婚相手の見つからない膨大な数の女性たちがいる。彼女らは「高学歴、高収入、家事・育児を分担してくれる」夫を求めるが、そんな男はおいそれといない。しかし親にパラサイトしていける彼女らは、男に求める要求を引き下げようとせず、結果、晩婚化・非婚化はどんどん進行する。

小倉はフェミニストの学者で、長いこと女子短大で教えていた。そこで接した女子学生たちの結婚と男性に対する考え方は、エゴ全開の究極の姿といってもいいくらい。「負け犬」が可愛く思えてくるほどだけれど、それが彼女らの親世代である僕らの拡大された自画像であることもまた苦い事実なのだ。(雄)

負け犬の遠吠え

結婚の条件

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2004.06.29

お引っ越し

gooのblogから移転してきた。友人の強い勧めがあったからだ。

リアルでもバーチャルでも、引っ越しにはエネルギーが要る。離婚ほどではないけれど・・・
URLは以下のように決めた。
http://saya.txt-nifty.com/booknavi/

sayaは娘の名前からとった。
月一回食事を共にしている別れた娘が
いつの日か、このサイトにたどり着いたら、父親のサイトだった。
そんなはかない夢を抱きつつ・・・

なんとかgooから記事の移転もできたので、
とりあえずお引っ越しのごあいさつということで。(健)

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柏駅前再開発

先日、千葉県の常磐線柏駅周辺で高校のクラス会があった。先生の健康上の都合で、お住まいの近くがいいだろうということになり、毎年、柏で開催しているのだ。

柏といえば、駅前を二階建てにして人と車を分離する「ペデストリアンデッキ」(柏市ではダブルデッキと呼んだ)を採用した駅前再開発のモデル地区として知られている。柏市は、昭和44年(1969年)に施行された都市再開発法の第1号の指定を受けて柏駅前再開発事業に着手、昭和48年(1973年)10月に柏駅東口の再開発を完成した。 同時に大型百貨店のそごうが開業したのだが、駅と大型店を直接デッキで結ぶこの方式が話題を呼び、全国各地から視察が相次いだ。おかげで、今ではどんな地方都市の駅前も「ペデストリアンデッキ」が採用され、個性が失なわれてしまった。罪作りだね~。

当時、田舎町だった柏駅周辺も、いまではこの地区の文化発信基地としてにぎわい、若者の街に変身した。そういえば、三次会で立ち寄った居酒屋も若い女の子たちであふれかえっていたなあ。(健)(6/29)

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日本現代小説大事典

新聞広告を見ていたら、7月上旬に明治書院から浅井清・佐藤勝編「日本現代小説大事典」が発売されるらしい。

「漱石から綿矢りさまで!!」「『あらすじ』と『みどころ』満載!!」というコピーを読むと、ちょっぴり食指が動く。

明治書院のサイトをみると、「収録作品数2,200、収録作家数1,500、平成15年度の作品まで網羅した最新・最大の小説事典」とあり、7月10日までに予約すれば、予約特別定価16,800円(本体16,000円)だが、10日以降は定価19,950円(本体19,000円)とある。

う~ん、悩ましい。(健)(6/24)

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非国民

「いやな時代になってきたな」というフレーズを読んだり聞いたりする機会が増えた。最近の北朝鮮拉致家族や、イラク人質事件の被害者に対するバッシングを見ていて、ふと「非国民」という言葉を思い出した。とっくの昔に死語になっていると思っていたのだが、またゾンビのように復活してくるような予感がする。例えば「自己責任」といった衣装を着て・・・

ネットで調べると「戦時中、国策に積極的に協力しない人物、あるいはそうみなされた人物に対して浴びせられた侮蔑(けなし)言葉。」とある。1939(昭和14年)年頃から広く使われるようになった。戦局が進むにつれて、単なる誹謗中傷だけではなく、食糧や衣料品などの生活必需品の配給にまで差別が及ぶようになる。イラク人質事件の被害者に対する「帰国の飛行機代は被害者負担」といった仕打ちなどをみると、被害者はまさに「非国民」扱いだ。

こうした風潮を許しているのは、マスコミにも大きな責任がある。辛口だった久米宏「ニュースステーション」の打ち切りや、スキャンダルで権力と対峙した「噂の真相」の休刊などもこうした風潮に拍車をかけているに違いない。わが国はもはや戦後ではない。次の戦争に向けての「戦前モード」に突入したといえそうだ。いつのまにか「多国籍軍の指揮下」に入っていたりするわけだから。きっと「売国奴」なんて言葉もセットで復活してくるんだろうな~。いやだ、いやだ。(健)(6/23)

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ヘルタースケルター

友人の書評を読んで、以前から気になっていた岡崎京子「ヘルタースケルター」(祥伝社)を購入した。ひところは手に入りにくかったのだが、手塚治虫文化賞の受賞効果で置く書店が増え、買いやすくなったからだ。

一気に読み終えて感じたのは、なんだか実際にあってもおかしくないような話だなということ。ただ、ラストシーンはチョットすごい。最後のページには、「タイガー・リリィの奇妙な冒険の旅が始まっていた しかし それはまた別の機会に」と記されていて「to be continued」とある。

岡崎京子は1996年5月、交通事故に遭い、現在も療養中だ。果たしてタイガー・リリィの奇妙な冒険の旅の続きを読む機会は訪れるのだろうか。

そんなわけで(どんなわけだ?)、同じ著者の「ぼくたちは何だかすべて忘れてしまうね」(平凡社)を買った。これも、タイトルにつられたクチだ。帯には「事故の直前まで描かれつづけた、・・・岡崎京子 唯一の物語集」とある。ちらりと読んだ限りでは、タイガー・リリィの分身らしき女の子も登場する。(健)(6/22)

ヘルタースケルター

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トンデモ本

結構、トンデモ本の類が好きだ。例えば「古代に宇宙人が訪問していた」とか「万葉集は予言書だった」みたいなやつだ。

最近はわざわざ買ってまで読もうという気力がなくなっているが、それでも初回に紹介したような「帝都東京 地下の謎」(洋泉社)みたいなトンデモ本に遭遇してしまう。

トンデモ本については、今ではもっぱら「と学会」のお世話になっている。そんなわけで、最近も「トンデモ本の世界S」「トンデモ本の世界T」(太田出版)の2冊を買ってしまった。SとかTというのは何かというと、前作のタイトルが「トンデモ本の世界R」だったから、という程度のものらしい。そういういい加減さが好きだ。

ご承知のように、「と学会」とは「作者の意図とは別の意味で楽しめる本」をこよなく愛し、日々トンデモ本の収集・観察・批評にいそしむ同行の士の集まり。1995年に出版された「トンデモ本の世界」(洋泉社)はインパクトがあったが、最近はそれほどでもない。ん?「洋泉社」って、どこかで聞いたような出版社だな。(健)(6/20)

トンデモ本の世界S

トンデモ本の世界T

トンデモ本の世界

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グーグる!

「芸能人は歯が命!」だが(チョット古いな)、インターネットは検索が命だ。検索エンジンはもっぱらGoogleを愛用している。そんなわけで「グーグる! Googleで知識が100倍増える本」(インプレス)を読んでみた。すでに知っていることもあったが、それなりに役に立った。

検索慣れしている人は、たいていIEにツールバーをインストールしている。人気が高いツールバーとしては「Yahoo!コンパニオン」や「Googleツールバー」などが一般的だが、ここでは「マピオンツールバー」をご紹介しておく。

マピオンツールバー」は、ブラウザ上の駅名や住所を範囲指定してマウスを右クリックすると、駅名などを検索窓に入力しなくても、お目当ての地図にたどり着けるので大変便利だ。一度検索した地図などはツールバーのブックマークに保存しておける。また、オプションでYahoo!やGoogleの検索機能も追加できるので、複数のツールバーをインストールしないで済む。

ツールバーに凝りだすと結構はまると思う。なんといっても「ありったけのツールバーでIEの画面は埋まるか?」なんていうレポートまであるぐらいだから・・・。どうしても、たくさんのツールバーを利用したい人は「窓の杜」からツールバーを管理できる「ツールバーブックマーク」(フリーウェア)をダウンロードするとよいかも。(健)(6/18)

グーグる! Googleで知識が100倍増える本

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ホモホモ7

いささか旧聞に属する話だが、みなもと太郎の長編まんが「風雲児たち」が、第8回手塚治虫文化賞「特別賞」を受賞した。みなもと太郎といえば、われわれの世代には1970年から71年にかけて「少年マガジン」に連載されたギャグまんが「ホモホモ7」の方がなじみ深い。

「ホモホモ7」といえば、かつて、いしかわじゅんが「計算しつくされたイイカゲンさ」と評した、かなりハチャメチャなナンセンス・ギャグまんがで、周囲でも結構人気があった。大塚英志などは「『おたく』の精神史 一九八〇年代論」(講談社現代新書)の中で、わざわざ「みなもと太郎」という一項目を設けて、「『ホモホモ7』というギャグまんがは、戦後まんが史ではほとんど黙殺されている」と憤慨している。

幸いなことに「ホモホモ7」は、復刊ドットコムのリクエスト投票で昨年復刊されたが、いかんせん高い(ブッキング刊 2730円)。どうしても読みたい人は「ギャグマンガ傑作選」(文春文庫ビジュアル版)で一話だけ読むことができる。コスト的には変わらないか・・・(健)(6/17)

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BLOG「ブック・ナビ」オープン!

やっとというか、ようやくというか、BLOG「ブック・ナビ」を立ち上げました。Webサイト「ブック・ナビ」ではなかなか更新できなかった、簡単書評や雑学コラムなどを紹介していけたらいいなと考えています。みなさんもどしどし投稿してください。

題名につられて秋庭俊「写真と地図で読む! 帝都東京 地下の謎」(洋泉社)という本を買ってしまった。しかし、残念ながら結局のところ何を言いたいのかよく分からなかった。この著者は「地下」の権威らしく、同じ出版社から「帝都東京・隠された地下網の秘密」「帝都東京・隠された地下網の秘密2」という本を出しているらしいのだが・・・。

「もしや、これは・・・」と思っていたら、案の定、と学会「トンデモ本の世界S」(太田出版)で植木不等式が「帝都東京・隠された地下網の秘密」を取り上げていた。

ただひとつ印象に残ったのは、「千代田線霞ヶ関駅は、地下ホームにも関わらず、上り階段がなく、地上に出るにはいったん下りの階段を利用しなければならない」という記述。ホントかな? 今度確かめてみよ~っと。(健)(6/17)

写真と地図で読む!帝都東京・地下の謎 (洋泉社MOOK―シリーズStartLine)

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