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2004.07.05

ぼくたちの七〇年代

高平哲郎「ぼくたちの七〇年代」(晶文社) 

この本は、1970年代に特化した回想録である。ある意味では、高平哲郎の自伝といってもいいかもしれない。70年代に起こったあんなこと、こんなことの舞台裏が「ああそういうことになっていたのか」と分かる仕組みになっている。

義兄のコネで、すでに学生時代から「晶文社」嘱託という恵まれた環境にいたとはいえ、同じ世代にもかかわらず、こちらはサブカルチャーを享受する側、高平は送り手側にいたということに、少なからず驚かされる。

著者は、「宝島」編集長にはじまりタモリの「今夜は最高!」の構成作家にいたるまで、出版社嘱託、広告代理店社員、編集者、インタビュアー、イベント・プロデューサー、構成作家とさまざまな立場で、70年代のサブカルチャーに関わっていく。植草甚一をはじめ、赤塚不二夫、滝大作、浅井慎平、山下洋輔、タモリ、景山民夫らとの多彩な交遊が、結果として多様なサブカルチャーを生み出していくというあたりが、高平の真骨頂といえるだろう。

南伸坊の「若い頃さぁ、五十過ぎた人はみんな大人だと思っていたじゃない。それが、自分が五十過ぎてみて、あの人たちも本当は大人じゃなかったってことに気が付いたんだよね」や、奥成達の「遊びの時くらい、真面目にやれ!」といったセリフに妙に共感を覚えた。

なお、1970年前後については「インターネットで時代を読む」に詳しい。(健)

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