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2008.10.29

佐々木譲「笑う警官」ハルキ文庫

最近の日本ミステリー界の傾向は、
警察小説が主流だと言われている。

ひとくちに警察小説といっても、
ハードボイルドから警察組織を描くものまで幅広い。

私的には大沢在昌「新宿鮫」シリーズの印象が強いが、
他に逢坂剛「禿鷹」シリーズ、今野敏「安積班シリーズ」なども。

最近では、スーパーヒーローは登場しないが、
警察組織の闇をじっくり描く力作も少なくない。

佐々木譲、横山秀夫などは、その部類に入るのだろうか。
そんなわけで、佐々木譲「笑う警官」を読んだ。

日曜の夜から読み始めて、ノンストップで
読み終わったのは月曜の午前6時前後であった。

一冊の本を数日かけて読むタイプとしては、
珍しい読書体験であった。

現実にあった北海道警察本部の不祥事を下敷きに、
なかなか骨太の読ませる小説であった。

北海道警察本部長の要職にあった知人は、
この本を読んだだろうかと、ふと思った。

あまりに面白かったので、その日のうちに
ブックオフで続編にあたる「警察庁から来た男」を買った。

これも一日で読み終わった。いいなあ佐々木譲。
しばらくははまるかもしれない。

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コメント

なんだか、コメント欄が初めてブック・ナビっぽくなって、
ちょっとうれしい。

新刊書店、図書館、ブックオフ等探したけれど、
みなさんお勧めの作品がなかなか見当たらず、
唯一ブックオフで雄君お勧めの、
「夜にその名を呼べば」を購入した。

今日もまた寝不足になるのかもしれない。

投稿: 健 | 2008.10.30 20:12

3部作はもちろん最高傑作だけど、「夜にその名を呼べば」とか初期のハードボイルドな中短編はいいよ。

佐々木譲は一時迷いがあったみたいだけど、最近、方向が定まったみたいだね。

投稿: | 2008.10.30 10:52

単行本の原題は「うたう警官」です。

「うたう」というのは警察業界用語であり、
当初から、分かりにくいという指摘があったようです。

文庫化前に角川春樹事務所で映画化が決まっており、
この際、改題しようということになったらしい。

マルチンベックシリーズは、
若き日の春樹が手がけたものらしく、
意識的に改題したものと思われます。

投稿: 健 | 2008.10.29 17:53

 佐々木譲は好きな作家の一人で、「ベルリン飛行指令」「エトロフ発緊急伝」「ストックホルムの密使」この3部作はお勧めです。警察小説を書く前は、時代小説にも手を染めていたようですが、時代考証に難ありという感じでした。

投稿: 青うさ | 2008.10.29 09:47

 この作品たしか発刊時は「歌う警官」と言うタイトルだったと思います。なぜ「笑」に改題したのかに興味あります。
  ただ「笑う警官」はマイシューバル・ペールバリューのマルチンベックシリーズ最高傑作のタイトルでもあり個人的(心理的)には多少抵抗感があります。まあナンと言うか背番号の永久欠番みたいな・・

投稿: FLOG | 2008.10.29 09:15

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