「モスラの歌」について
神保町の行きつけの店で、
ザ・ピーナッツの「モスラの歌」が話題になっている。
以前にも多少書いたが、この件については
小野俊太郎「モスラの精神史」講談社現代新書に詳しい。
歌の部分については下記の通りである。
「作詞者は、当初は由紀こうじとなっているが、それはペンネームで現在のクレジットは『作詞田中友幸・本田猪四郎・関沢新一 作曲古関裕而』となる。日本語で原詞を書き、インドネシアからの東大留学生にその翻訳を頼んだ、と本多はインタビューで答えている。・・・・・JASRACによる現在の著作権の記載では、関沢新一以外の作詞者二人は権利を放棄している。どうやら、日本語の元の詞は、田中や本多の助けを借りたとしても、まとめあげたのはシナリオ担当だった関沢の可能性が高い」
ちなみに、関沢は美空ひばりの「柔」や、
都はるみの「涙の連絡船」を作詞している。
歌詞もそうだが、何よりも興味深いのが
この映画の原作であろう。
この映画の基本イメージを設定したのは、
中村真一郎、福永武彦、堀田善衛の3人である。
3人とも、当時すでに中堅の純文学小説家として
名をなしていたというのが面白い。
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