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2011.07.29

すでに原爆80発分の放射能が拡散しているーー小出裕章「原発のウソ」より

「原発を止めてしまうと、電力が不足し、経済が停滞し、
国が衰退してしまう。だから原発は必要」という意見がある。

これは一見、国を憂いているように見えるけれど、実際は
「今がよけりゃ、後の世代のことなど知ったこっちゃない」
と言っているのと同じだ。

原発を稼動し続ければ、日々、放射性廃棄物が発生する。

【日本の電気の約30%は、原子力発発電所でつくられている。原発を動かすと、電気と廃熱と放射能のゴミ(放射性廃棄物)が生じる。

放射性廃棄物は、放射能の含有レベルを相対的に比較して、「低レベル放射性廃棄物」と「高レベル放射性廃棄物」に大別することができる。

これら“原発ゴミ”の処分問題のため、原発は長らく「トイレなきマンション」といわれ続けてきた。各地の原発から出される放射性廃棄物のうち、「低レペル放射性廃棄物」は、切断・圧縮・溶融などを経て、セメントやモルタルを使って“黄色いドラム缶”に固形化される。

その後、青森県六カ所村にある埋設センターに搬送されて、計画的に地中に埋められる。1992年以来、粛々と埋設が続けられているのだが、日頃、電気を使いながら、それを意識している国民は皆無といえよう。

一方で、最終処分場の候補地が見つかっていないのが、「高レベル放射性廃棄物」である。こちらは、国策の「核燃料サイクル」(原子燃料の循環計画)にのっとり、「使用済み燃料」を再処理してプルトニウムを取り出したあとに残る“究極の厄介者”である。

放射能が半減するまでに数万~数億年かかる放射性核種を含む危険物で、溶融ガラスを流し込んで固形化される。直径約40㎝、高さ約130㎝、重さ約500㎏の「ガラス固化体」は、放射能が外部に漏れないよう厳重に封じ込めてあるというが、誰も自分の庭にそんな最悪の廃棄物を埋めてほしくはない。
 
現在、全国の原発では、約2550本の「ガラス固化体」が専用プールで冷却保存されている。また、その状態に再処理する前の「使用済み燃料」もたまり続けており、国内の再処理工場がトラブルでいまだ本格稼働に至っていないなか、あと数年で容量が限界に達する】「週刊ダイヤモンド 2007年8月25日」より

つまり、放射性廃棄物は現代の科学では処理不能であり、
危険な状態のまま、後の世代に先送りしているのだ。

しかも、これは平時での話であり、現実には
すでに3.11の福島第一原発の大事故が発生している。

【すでに(広島)原爆80発分の「死の灰」が飛び散ってしまったことになります。しかも、まだ放射能は漏れ続けていますから、最終的にはもっと増える可能性を残しています】小出裕章「原発のウソ」より

放射能は見えないし、“直ちに”症状が表れないけれど、
20数年後に、どんな事態が起こるかは容易に想像できる。

この期に及んで、まだ「原発は必要だ」と言っている人たちは、人としていかがなものか? 

単なる「自己中(ジコチュウ)」に過ぎない。

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