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2008年11月 3日 (月)

「楽聖ベートーベンの丁半」 井崎脩五郎

Gakusei 井崎脩五郎著 
双葉社(264p)1997.7.10 
1,400円

もはや競馬予想家の領域を超えて週刊誌評論家、タレント・ウオッチャーの感もある井崎大先生の快著。歴史を繰り、東西を渉猟し、3部制各26編計78編に まとめた、運あるいは数奇な時に、翻弄または意図して踏み込んだ人々の逸話集で、部分的であろうが、ニュースのその後も、独自に取材あるいは複数文献に当 たるという手法で作られた丁寧さが光る。

表題の楽聖ベートーベンの場合、両親との離別や聴力障害など不幸の種を背負いながらも、今に残る名曲の数々が、良き周囲の人々のバックアップを受け、生み 出されたこと、そしてウィーンで友人が持っていた偶数しか出ないグラ骰(仕掛けのあるさいころ)を振り続け、ついに奇数を出し、「ほら、出たじゃないか」 と言い、運命に負けないその意志が紹介されている。

お得意の競馬の例では、あちらの福永洋一こと天才スティーブ・コーゼンの.234という高い勝率に着目したウイングなる御仁が、倍法で大勝をもくろんだ が、日本でもニュースとして取り上げられたコーゼンの歴史的な110連敗にぶち当たり大損をしたという教訓深い例が紹介されている。振り返って見ればそれ は運、ただし明日がいずれかは知れない、もって銘したい。(修)

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