「米軍が見た東京1945秋」文・構成 佐藤洋一
文・構成 佐藤洋一
洋泉社(224p)2015.12.23
2,592円
敗戦翌年の1946年、『東京一九四五年・秋』(文化社)というザラ紙64ページの写真集が発売された。版元の文化社は、戦中に対外宣伝グラフ誌『FRONT』を刊行していた東方社(中島健蔵、林達夫、原弘、木村伊兵衛ら)のメンバーが、敗戦後間もなく立ちあげた編集・出版工房。その最初の仕事『東京一九四五年・秋』は、木村伊兵衛ら旧東方社の写真家によって撮影された「終戦後の東京の、生活のルポルタージュ」(木村)である。
この写真集のタイトルを意識した本書『米軍が見た東京1945秋』は、同じ敗戦直後の東京が米軍によって撮影された写真で再現されている。米国立公文書館でこれらの写真を発掘した佐藤洋一は、「この激動の1年間の風景を写し出した物的な資料は、日本には意外なほど残されていない」と書く。
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